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ヴォルフスブルク、ドローイングツール・Studioを活用した高度なワークフローを実現

ドイツ・ブンデスリーガの強豪クラブ、VfL ヴォルフスブルクは、分析ワークフローの強化を推進しています。その鍵となるのが、ビデオキャプチャ、自動プレーヤートラッキング、統合されたタギングとスカウティングのツールを網羅した、一つの完全なツールパッケージです。

ヴォルフスブルクのビデオアナリスト、ティム・セザンヌ氏に、この新しく改善されたワークフローについてお聞きしました。


ヴォルフスブルク分析部門は当初、セザンヌ氏ともう1名のアナリストのみでしたが、現在は 4 名の体制です。これは、チームパフォーマンスの評価・向上においてテクノロジーの重要性が高まっていることを示しています。

「分析スタッフの複数体制を採用するクラブは増えています。これは分析の分野全体がますます重要視され、チームに不可欠なものと考えられていることを表しています。ドイツのサッカー界では大きな役割を担うようになっています。」と、セザンヌ氏は語ります。

「ヴォルフスブルクは成長中のクラブで、まだドイツのトップにも立っていません。少しずつ発展していければと思っています。これは分析にも当てはまります。」

ヴォルフスブルクにとって前進のための新たな一歩、それがStudio の導入です。Studio により、Hudl Sportscode ユーザーは、 マルチアングルの映像に対して、プロレベルの描画や視覚表現を臨機応変に素早く追加できます。このテレストレーション機能は、Hudl Pro Suite 分析ソリューションエコシステムの全体にわたって統合されています。

Hudl Sportscode からインスタンスを Studio にインポート

統合されたプロセスは Hudl Sportscodeからの インポートで始まります。

Hudl Sportscode のプレイリストを開き、インポートするクリップを選択するだけで、Studio に転送されるのです。選択するクリップの数にかかわらず、このシームレスなインポートプロセスに遅延はありません。どれだけ早くて簡単かを、下にある短い動画でご覧ください。

「Sportscode から Studio へのインスタンスのインポートは実に簡単です。」と、セザンヌ氏は語ります。「タイムラインから、3 個でも 4 個でも 5 個でも、必要なだけインスタンスを選択できます。

それをワンクリックでオーガナイザーに移動できます。オーガナイザーをスタンドアロンとして保存すれば、単体で機能します。スタンドアロンプレーヤーも用意されています。

そしてStudio でワンクリックするだけで、クリップをこのプレイリストにエクスポートできます。これは自動的に行われ、ワークフローは非常に簡単で時間もかかりません。私たちの仕事において、かなりの時間短縮になります。」

AI を使用したプレーヤートラッキング

AI とコンピュータビジョン アルゴリズムによって、クロマキーを自動的に検出してピッチのキャリブレーションを行います。多くのサードパーティの描画ソフトウェアでは非常に時間のかかるこのセットアッププロセスを簡素化しました。また、この AI はプレーヤートラッキングも自動化するため、視覚表現を追加する時に選手を手動で追跡する必要はありません。選手をハイライトするだけで、コンピュータビジョンが処理してくれるのです。

「同じ作業の続く時間の限られた週においては、選手を追跡できる AI も、アナリストの作業を大きく助けてくれる機能です。」と、セザンヌ氏は語ります。

「選手に円やスポットライトを追加すれば自動的に追跡してくれるので、選手の完全な軌跡や選手間の連携を知ることができます。現行の他のソリューションのように、 1 秒間に何度も円やスポットライトを追加する必要がなく、ワークフローにおいて多くの時間を節約できるため、私たちは他の作業に集中することができます。」

独自のデザインテイストを実現できる、完全カスタマイズ可能なテレストレーションソリューション

Studio では、描画の外観を変更できるさまざまなプロパティが用意されています。また、自分独自のデザインテイストを作成して自分なりの分析を表現したり、一貫した視覚表現のスタイルやルールを設定して、今後のプロジェクトに素早く簡単に適用したりすることもできます。

「Studio の改善された2 次元および 3 次元の描画ツールを使用して、独自のデザインテイストを実装しています。」と、セザンヌ氏は語ります。「これにより、例えば複数の選手が作るエリアなどのスペースに、特定の色で特定の四角形を適用することができます。

このようにして、私たちは自分たちが使いやすいようにツールを調整し、保存しています。こうして共通言語が確立されるため、選手を認識する能力も向上できます。

カメラアングルを切り替えて作業を簡単に

クリップを Hudl Sportscode から Studio へインポートすると、プレイリスト パネルに配置され、そこからカメラアングルを簡単に切り替えることができます。分析方法に応じて「タクティカル」または「ワイドアングル」が選べます。1 つのカメラアングルに追加されたテレストレーションは、他のカメラアングルにも複製されます。1 度操作をするだけで、同じフィードバックを全体に適用できます。

Studio でさまざまなカメラアングルを切り替えることにより、作業時間を大幅に節約できます。1 つの場面に描画を追加すれば、それが 3 つ、4 つの異なるカメラアングルにも適用されるからです。」と、セザンヌ氏は語ります。「つまり何度も描画を追加する必要はなく、同じ描画が別のクリップでも同じ場所に追加されるのです。」

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「コーチへのプレゼンテーションの間も、重要なアニメーションや描画を追加できます。」と、セザンヌ氏は述べています。「仲間のアナリストと私は、コーチに画面を見せながら、リアルタイムで映像に描画を加えることもできるのです。」
ヴォルフスブルクのビデオアナリスト、ティム・セザンヌ氏。

「選手の移動」ツール

視覚的学習は、選手をひきつける優れた方法で、重要なコーチングポイントをわかりやすく伝える上で役立つものです。視覚的フィードバックの強化により向上したコミュニケーションは、信頼できる視覚的学習ツールとなります。Studio では、「選手の移動」ツールを使用してワンクリックで選手を一時停止できます。以下の例では、このツールを使用して重要なパスチャンスをどのようにハイライトできるか示します。矢印などの描画を追加したり、パスを送りたいピッチ内のゾーンをハイライトしたりできます。こうした機能は試合中どのような局面でも使用できます。例えば、ディフェンダーの動きを忠実に追跡することもできます。

「ヴォルフスブルクでは Studio の「選手の移動」ツールを比較的頻繁に使用しています。」と、セザンヌ氏は述べています。「例えば、私たちのゲームプランにおいて、どうポジショニングすればよかったのか、次の試合ではどうポジショニングすべきか、また反対に、駆け上がる場面において相手にどうプレッシャーをかけるべきか、そこでどうポジショニングすべきか、そういったことを選手に示すのに役立っています。」

個別の試合の分析におけるWyscout との統合

「Wyscout アカウントで Wyscout と Studio を簡単にリンクできるようになりました。」と、セザンヌ氏は述べています。「Studio とリンクし、ログインするだけで、次の試合のチームリストを読み込めます。チームのフォーメーションなどにアニメーションを加えたり、チームのリストを直接選択したりできます。

11 人のスターティングメンバーから選手を選んで画面に表示させることができ、そこに表示するテキストフィールドも自動的に用意されています。」

Wyscout API との連携

Studio の「チームツール」により、選手の名前ラベルを作成して、ピッチ上でリンクされた選手の隣に表示することができます。作成できるラベルの数に制限はなく、チームとして保存できます。Wyscout API が Studio と統合されていれば、世界中のチームを検索でき、そのチームの直近の 20 試合の完全データも確認できます。選手の名前を手動で追加する必要がなくなることから、これもまた時間を節約できる機能です。メニューからドラッグ & ドロップするだけです。

「Studio での選手データの自動統合によって、ワークフローはさらにシンプルになります。」と、セザンヌ氏は語ります。「4 人や 5 人の選手の組でまとめて描画を適用したり、選手リストから名前を自動的に追加したりできます。姓や名、背番号を含めるなど、さまざまなオプションが用意されています。このようにして、世界中のチームのデータを取得できるのです。」

分析内容を外部モニターに遅延なく表示

Studio では、作業中の分析内容を、簡単なドラッグ操作で外部モニターに表示させることができます。外部モニターで分析内容を表示しながら、同時に引き続き元の画面で、テレストレーションの作業を続けることができます。これにより、仲間のアナリストやコーチングスタッフと分析の共同作業を行うことができ、重要なコーチングポイントに共同で取り組んだり、リアルタイムでテレストレーションを調整したりできます。

「コーチへのプレゼンテーションの間も、重要なアニメーションや描画を追加できます。」と、セザンヌ氏は述べています。「仲間のアナリストと私は、コーチに画面を見せながら、リアルタイムで映像に描画を加えることもできるのです。」

Studio は、ヴォルフスブルクの分析のレベルアップと最新化の両方において、重要な役割を担っています。

「私のアナリストとしての役割において、Studio は非常に重要なものになっています。」と、セザンヌ氏は語ります。「Studio は、コーチングスタッフとの仕事だけでなく、選手との仕事においても、私たちの作業の質を大幅に向上させてくれます。考えやアイデアを選手に新たな方法で具体的に伝達することができるからです。」


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